新渡戸稲造の武士道を読んで座禅を始めたが、
もっとも重要なのは武芸である。
かくして何らかの武術を始めようとしていた。
どうせなら実用性がある武道の方が良い。
そう思い初めに関心を持ったのは柔道だった。
見学に行ってみたりはしたのだが、
思い出した。私は顎が外れやすい。
いやそもそも武士と言えば剣だろう。
そう気づいてやはり剣道にすることにした。
かくして近くの町道場の門を叩いた。
建長寺の座禅会に参会していた頃である。
そもそも私は運動音痴の陰キャだったのだが、
最初は本当にひどかったが、
欠かさずに稽古に参加して一生懸命練習すると
上達してしだいにマシになっていった。
が、「さあ級審査に参加するぞ!」という時だった。
報国寺の座禅会にも書いた通り、仕事が忙しくなり、
土日両方仕事をしなければいけない事態となり、
かくして報国寺座禅会同様次第に稽古から足が遠のき、
自然にフェードアウトしていってしまった。
結局級も取らずに終わってしまった。